雑誌:Annals of Surgical Oncology 2019
マルセイユ大学のDiane Mege先生
Introduction
フランスとヨーロッパのガイドラインによると、メタリックステントは根治的切除には推奨されず、緩和的な使用であれば選択肢となりうる。
Patients and Methods
2000-2015 多施設 後ろ向き研究
根治切除術目的に人工肛門造設とメタリックステント留置した患者
同時性転移で切除可能かどうか微妙な症例は除外
OSの起点はストマ造設ないし、ステント留置時
Result
患者背景
518人が対象で、327人がストマ造設、191人がステント留置
23%がステント留置できず
脾弯曲腫瘍・同時性転移はストマ群に多い
成績
リンパ節個数はステント群に多い。
Discussion
他の報告では、ステントは神経周囲浸潤が多いとの報告がある。
人工肛門造設では腹壁瘢痕ヘルニアが多いという報告がある。
感想
脾弯曲がステント少ないのは、屈曲部にいれにくいというステントの特性でしょう。
プロペンシティスコアマッチングしているんですが、それによって、どういう患者背景になったのかが記載がなくて、そのあたりがあまりわかりませんでした。
メタリックステントはテクニカルと臨床の成功率は90%以上と以前の文献で思っていました。成功率が悪い報告も散見されるようです。
ステント留置がおおむね短期成績が良いものの、ストマ造設が長期成績が良いという結果でした。(DFSは同等ですが・・・)
ステント入れたままの化学療法は穿孔も経験したことがあります。ステントあまり詳しくないので、もうちょっと文献あさりをしてみたいと思います。